超新星残骸で出てきたかに星雲の話で、中性子星とかパルサーとかが出てきましたね。これらについてまだ、詳しく説明していなかったようですね。星の進化、星の一生の話は少しだけ書いてありますが、中性子星の話をするにはその星の一生の話を復習して、さらに、物質についての説明をしなければいけません。ついでに白色矮星というものも説明しましょう。
星が誕生して普通の太陽のような星になると、中心で核融合反応をおこし、膨大なエネルギーを出します。星の中心は大変熱く数千万度にもなります。また、普通に太陽のような星というのは気体でできていると考えてください。そうすると、星の内部は大変熱い気体と言うわけです。熱い気体は激しく動き回ります。星ですので、自分の万有引力のために縮もうとするのですが、その縮もうとする力に反発して、星として丸い姿をとどめているのが、この熱により激しく動き回る運動です。熱による圧力が高いといいます。この高い熱による圧力と万有引力がつりあって星として存在しているのです。
星は誕生した時はほぼ水素でできています。ですから中心で起こっている核融合反応ははじめのうちは水素がヘリウムになる核融合反応です(以前に書きましたね)。この核融合反応がつづくと、やがて水素がなくなり、燃えカスのヘリウムが中心にたまります。もし、ヘリウムがそのまま燃えカスとして残ると、核融合反応が終わってしまうので、熱を出さなくなります。冷える一方になりますね。そうすると、万有引力のためにヘリウムのところが縮みます。縮むと、核融合反応をしなくても重力のエネルギーを開放して熱くなります。星の質量が十分大きいと、大変熱くなって、ヘリウム同士が、炭素や窒素、酸素になる核融合反応を起こします。あまり重くない星は核融合反応をおこさず、ある程度縮んでそのまま冷えてしまいます。「ある程度縮んでそのまま」になる理由は、物質を押し縮めたときに、それ以上縮まなくなる限界が存在するからです。
ここから、星と言うより、物質そのものの知識が必要になります。物質は何でできているのでしたっけ?原子でできているのでしたね。そして原子は電子と原子核、原子核は陽子と中性子でできているのでしたね。これら、陽子や中性子、他にもいろいろありますが、素粒子と言います。物質の素ですね。(でも、陽子や中性子もクォークという粒子からできています。今年のノーベル物理学賞に関係しますね。)これら、素粒子は、いろいろな分類をすることができますが、次のような二種類に分類することもできます。ひとつは、「同じところに、同じ性質を持って存在できない」物で、もうひとつは「同じところに、同じ性質を持って重なって存在できる」物です。前者を「フェルミ・ディラック粒子」、後者を「ボーズ・アインシュタイン粒子」と呼びます。実は電子は「フェルミ・ディラック粒子」で、同じところに同じ性質を持って存在できません。この性質を「パウリの排他律」と呼ぶこともあります。原子を押し縮めると、原子の外側にまで存在する電子と電子が同じ場所に接近するので、この性質のために反発します。このような反発する力(圧力)を電子の「縮退圧」と呼びます。
なんか、難しいことばかり書いてしまいましたが、これは、高校の物理学で少し、大学で理学部や工学部等に入学すると、大学での物理学や化学という科目で学習することになります。
そして、この電子の「縮退圧」で、重力による縮もうとする力に反発して、星として保っている天体を「白色矮星」と呼びます。「白色矮星」は、この説明で想像がつくように、大変密度が高い星です。たとえば、太陽と同じくらいの重さの白色矮星はおよそ1万kmの半径となります。平均密度を計算すると、1立方センチメートルあたり480kgです。ずいぶん重いですね。
「こんな星がほんとにあるの」って?実は太陽を除いて最も明るい恒星である、「おおいぬ座」のα星「シリウス」は二つの星から構成される連星系です。そのうちの片方(可視光では暗いほう)は、ほぼ太陽と同じ重さの白色矮星なのです。今回は、この「白色矮星」までにしておきましょう。